「女を自分の懐に閉じ込めて、守った気になっている男なんぞ、まだまだだね」
 荒地の魔女はそう言って、葉巻を一本ハウルに手渡した。軽く指を鳴らし魔法で葉巻の先に火をつけて、それを徐に口に含むと、強烈な苦味がハウルの口内を刺激した。思わず顔をしかめたハウルに向かって、魔女は、
 「あんたはまだまだだねぇ」
 と、さも可笑しそうに笑った。



(ハウルの動く城,2004/12/??)(2005/12/31改)