亜細亜の亜に、伊太利亜の伊。アジア人とイタリア人の間に生まれたから、亜伊子。
「………すげぇ名前だ」
頬を高揚させてはしゃぐ光也を理解できないといった風に、仁は首をかしげていた。
「何がそんなに凄い?」
「亜伊子の名前!」 即答だ。
「どこが?」
「すげぇじゃねぇか!!」
何でわからねぇの、と光也は彼らしからぬオーバーリアクションをとる。
嗚呼懐かしいこの胸の高鳴り。世紀の大発見をしたかのような、あの気持ち。幼い頃、大好きな祖父と己の名前に共通項を見つけ出したときの、あの高揚感がよみがえってくる。
「マジですげぇ!!」

060115